2009年10月11日日曜日

冤罪が起こる構図

民主主義・法治国家・先進国・・・・・日本とはそういう国であるはずですよね?
北朝鮮やイランなどと違って独裁者が統治しているわけでもなく、正義は守られるものだし、納税等の義務を果たす限り、国家は国民を守ってくれる住みやすく安全な国であるはずの日本・・・
それなのになぜここまで冤罪が後を絶たないのでしょうか?

私が思うに一番問題なのは日本の刑事機構の不埒さです。

誰もが正義の味方であると信じる警察官や検察官。
正義を守るために彼らは国民が納めた税金にて存在しているはずなのですが、彼らの大義名分は正義であるとは言えません。彼らのお仕事は犯罪を立件させることなのです。

彼らにとって捜査とは事実を解明することではありません 。
もしも、あなたがなにかの理由でひとたび嫌疑をかけられると、日頃見慣れた交番勤務等の穏和なおまわりさんとは全く違う顔の警察官に接することとなります。
それが起訴できる事件だと判断すれば、彼らは牙をむきます。
あなたが無実であるなら当然その無実を主張することでしょう。
彼らは「それを証明しなさい」と言います。
それを真に受けて、すがる想いで無実である根拠を彼らに話してしまうと、彼らはその根拠に対して法廷でどう対応するかの対策に全力を注ぎます。
過去に露見した事実が証明しているように、時には証拠の隠匿やねつ造までするのです。
つまり、助けてくれると思っていた正義の味方であるはずの彼らに、それとは逆に自分を有罪にするための材料を与えてしまってるだけのこととなります。

また、彼らは起訴前に弁護士が介入することや、被害者に対する示談交渉を極度に嫌がります。
それは彼らにとってせっかくの事件をつぶされてしまうからです。
被害者宅に示談交渉に行ったら、「警察から示談はしないようにと言われている」と、すでに手を回されているような例はいくらでもあります。
示談という解決方法が、被害者にも加害者にも最良の解決策であるにもかかわらず、正義の味方の警察官にそう言われたら、大抵の被害者はそれに従ってしまうのではないでしょうか?

 日本の刑事裁判で無罪判決が下されるのは1パーセントにも満たないのが現実です。
これはものすごく異常なことではないでしょうか?
したがって、逮捕→拘留の後、起訴ということになれば、裁判が始まってもいないその時点で有罪確定間違いなしということになります。
味方になってくれるのは弁護士のみ、(その弁護士にもよりますが)
もし身に覚えのないことで逮捕されるようなことがあった場合、裕福な被疑者(起訴前の身分)であれば、逮捕された時点で自分の嫌疑を晴らすために私費で弁護士を雇うこともできますが、裕福でない人は起訴された後に国選弁護人の面会を待つことしかできません。
それでは後の祭り、残された救いは少しでも量刑が軽くなるのを祈るだけです。
なんとしても有罪にしてやろうとする警察・検察を合わせて数十人から数百人の取調官に対して、しょぼくれた国選弁護人たった一人の援護では勝負になるわけがありません。

ほとんどの刑事裁判では、法廷検事と呼ばれる訴訟専門の検察官が同じ法廷を終始担当しています。
したがって裁判官と検察官は、顔見知りの馴れ合いもいいところ、
どこの地方でも裁判所と検察庁はお隣どうし、場所によっては同一庁舎内または同一敷地内に裁判所と検察が同居しており、いわゆる仲良しのご近所さんなのです。
裁判官は検察官の求刑どおりに判決を出しておけば間違いないだろう・・・と考えているはず、
公務員特有の「責任を取らされるようなことは避けたい」そんなお役所思考で検事のいいなりになって有罪判決を下すのでしょう。

「疑わしきは罰せず」、あるいは、「疑わしきは被告人の利益に」・・・そういう大原則があるにもかかわらず、情況証拠だけで有罪判決が量産されているのが現実です。
彼ら司法関係者は、「疑わしいけど直接証拠が無いので罰しません」・・・もし、そういうことになってしまうと、おそらくこの国の治安が低下するとでも思っているのでしょう。

最近の度重なる冤罪の露見に、無実の人間の人生を奪っておきながら、わずかな金額の国家賠償で彼らは責任を取れるとでも思っているのでしょうか?
国家賠償といえど、そもそもそれは税金です。
彼らの懐は少しも痛まない・・・それでいいのでしょうか?
不当な捜査を行った取調官には、例外なく特別公務員職権濫用罪(刑法194条)を適用し、刑事処分にするべきです。
証拠の隠匿だのねつ造だの、どう考えても犯罪であるとしか言いようがありません。
親方である日の丸が責任取ってくれちゃうから、公務員が無責任な仕事に終始するのは当たり前、冤罪がなくなるわけがありません。

今後もまだまだ冤罪は発覚していくと思います。
どこまでも間違いを認めない公務員どものやることですから、彼らはいずれ、発覚しそうな冤罪の事実をもみ消すようなことまでやりかねない気がしています。


□ 他所ブログに投稿した文面を加筆訂正して掲載しました。

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